RubyKaigi2019に行ってきました

すっかり遅くなりましたが、先月、念願のRubyKaigiに行ってきました!

rubykaigi.org

RubyKaigiは毎年開催されています。
実は去年の仙台も行こうかどうしようか迷って、「わたしにはまだ早いか…」と行くのを取りやめたのでした。
今年は初参加してすごく良かったので、思ったこと・感じたことを書いてゆきたいと思います。

「つよい」人の為だけじゃないRubyKaigi

RubyKaigiは完全テックで、「つよい」人のためのカンファレンス。
だから、わたしみたいなひよっこなんかが参加しても。。。と思っていました。
今年参加して思ったのは、テックであることに間違いはないんですが、つよい人のため、は間違い。
文系の学生さん、エンジニア歴数ヶ月の方、事務職でこの間始めてRails触ったよって人、いろんな方がいらしていて、でも、みんなそれぞれ自分のRubyKaigiを楽しんでいました。
わたしは、セッションのうち理解できたのはたぶん10分の1くらい。
なのだけど、ほんと楽しかった!!!

楽しかった理由はたくさんあるんですが、大きくわけて、みっつだなあと思います。

  • 人を感じられたこと
  • RubyKaigiはおまつり
  • 人と参加する

人を感じる

RubyKaigiに行って強く感じたのは、「この方々がRubyを作ってるんだなあ」ということ。
オーガナイザーの松田さんもおっしゃっていたのですが、「ソフトウェアに血が通う」という感じ。

RubyOSSのソフトウェアたちって、すごい人たちがすごい才能とすごい技術でもって華麗に作ってるもの、みたいな、恥ずかしながら、そんなイメージを持っていました。

当たり前だけど現実は、すごいことには違いないけど、地道な仕事の積み重ね。
(というか、それがすごい)

例えばささださんのセッション

http://www.atdot.net/~ko1/activities/2019_rubykaigi2019.pdfwww.atdot.net

現在のRubyはほとんどがCで書かれているけれど、Rubyで書いたほうがよいところもあって、それをRubyで書けるような仕組みを導入しよう、というご提案。

この中で「CはRubyよりも大体の場合において早いけど、Rubyのほうが早い場合がある」という指摘があります(キーワード引数や例外処理はCよりRubyの方が早い)。
セッション中、こういう観点、この粒度で見て、こうやってRubyってよくされていくのかー!と心の中で叫んでいました。

また、WatsonさんのRMagickについてのセッション

speakerdeck.com

RMagick(画像処理用のGem)に色んな問題(インストールでハマるとか)があって、その問題に対処しました、というお話。
※ なお、このお話の前日談はこちら(2018年秋の大江戸Ruby会議07でのお話)。

わたしが初めてRMagickをインストールした時もハマったし、「Ruby RMagick インストール」で調べるとハマってる人がたくさんいるし、そういうものなんだなあと思っていたのですが、「当たり前じゃない、直すべき負債」として淡々と直していく姿に感謝と尊敬の念を持ちました!

なんといっても尊かったのは、2日目のながちかさんのKeynote

www.slideshare.net 「Be-Practical!(現実的な判断をしましょう!)」

ながちかさんはRuby安定版のメンテナをしていらっしゃる方。
trunkの日々の修正コミットを見て、それが必要か判断して、必要なら安定版にbackportするんですが、その判断が難しい、とおっしゃっていました。
が、修正コミットを日々見るだけでもものすごいこと。
その判断も、バグ修正と新しい機能って簡単には切り分けられないし、「魔境」があったりバグを修正して新たなバグを生むことになったり、「きれいで気持ちのいいコミットでついbackport」してしまいrevertしたお話とかがあって、日々当たり前のように使わせて頂いている安定版は、こうやって作られているんだなあ…と頭が下がる思いでした!

ただ、この後、松田さんとお話をする機会があって、「ありがたい」と思ったことをお伝えしたら、少し首をかしげられました。
「ゴミが落ちてたら拾うじゃないですか。当たり前のことをやってるんで、あんまりありがたいと言われても、少し違うんですよね」

みんな楽しそうに、あるいは面白がってやっているから格好いいなあと思うし、わたしもそうなりたい…!と強く感じました!

RubyKaigi2019はほんとうにおまつりだった

セッション自体は難しいけれど、気難しさはまったくなくて、笑いや歓声や拍手の絶えないセッションもあり、質疑応答でも茶目っ気たっぷりなやりとりが交わされたりもしていました。

スポンサーブースもたくさん立っていたのですが、みなさん真剣に面白がりにきている。
その最たるものが、お昼ごはんと懇親会のヤバさ。
(ちなみに、朝昼夜と食事が準備されるので、ほとんどお金使いませんでした)

お昼ごはんには、国際会議場のお庭に屋台(本物の屋台)が出現。
0日目にはナイトクルージングしたり一蘭貸し切ったりと、おまつり感がほんとすごい。
(始まっていないのにRubyKaigi満喫してる感がすごかった)

1日目の懇親会は商店街を貸し切り!!!(テレビでニュースになったそうです)
商店街貸し切りは最高で、ふら〜っと歩いては飲み、また歩いては食べ、という感じで、知っている人とも知らない人ともたくさん話してたくさん笑いました。
何気なく話しかけた方がコミッターの方だったり(勉強不足ですみません)、貸し切りとはいえ一般の方々も歩いていたり、全体的にカオスだったおかげで、いろんな人とお話できてよかったです😊
あと、Matzが歩いていたので写真を撮ってもらってサインを頂きました…!!!

人と参加すると、もっと楽しい

今回お世話になりました、エモリハウス最高でした!🎉

エモリハウスはRailsGirlsのオーガナイザーをされているエモリさんがゲストハウスを予約してくださって、そこに女子だけで泊まろう!という企画。元々予定していた10人の宿はあっという間に埋まって、17人もの大所帯。
東京以外にも長野や京都、名古屋、愛媛から参加されている方とお話できたり、飲みに繰り出したり(そこでフーリエ変換の話で超盛り上がったり)、ハウスでお酒を囲んだり。
もつ鍋行ったり(参加できなかったけど)、集団登校したり(参加できなかったけど)、温泉行ったり(参加できなかったけど)。 女子だけでわいきゃい楽しんだり真面目な話したり。

もとはリモートで顔あわせしただけで半分以上が初めてお会いした方だったんですが、最終日には、旅立つみんなを毎回見送る仲の良さでした(みんな旅立つんですが)。

普段参加させて頂いているRubyコミュニティの人たちとも、旅先だから余計に仲良くなったり。

ライブやフェスと同じで、一人で参加しても楽しいけど、友達と参加すると、もっと楽しい。と思いました。

来年までに英語できるようになる

Matzが日本人でコミッターの方にも日本人が多く、日本開催ということもあり、英語が話せないと何もできない、ということはありません。
また今回は4トラックあったうち、1トラックは日本人が日本語で話す、という部屋になっていたので、そういった意味でも困ることはありません。
ただ、どうしても聞きたいセッションが英語だったり、海外から来た人とコミュニケーションを取りたいと思った時に、必要になるのが英語。

4月末にOSS-Gateという、OSS活動を始めてみよう!というワークショップに参加させていただいた時もすごく実感したのですが、OSS活動をする時って共通言語は英語なので、勉強しよう、という意思を固くしました。

なお、英語ができる方に聞いてみました。
わたし「英語って、どうやって勉強したらよいですか?」
某さん「シャドーイングがいいですよ。話せないものは聞けない、話せるものは聞けるので」
某さん「英会話って、単語単語や文節で理解するんじゃなくて、数秒で発される文章を固まりで理解するので、シャドーイングおすすめです」
某さん「ただ、英語力が足りないとやっぱり理解できないので、Writing&Readingから始めるのがぼくはおすすめです😊」
わたし「最近Flutterやってて英語の文章に触れる機会は増えたんですが…」
某さん「いいと思いますよ!必要って強いので!」
某さん「ちなみに僕は高校生の時にラジオ英会話やってました。今も努力していないとは言いませんが、毎日15分集中して練習したあれが今の基礎になってます」

最近はスマホに英会話のアプリを入れて、毎朝15分学習をしています。

来年に向けて

閉会式で、来年の開催場所が発表されました。場所は、まつもと!!!

RailsGirlsNaganoのオーガナイザーこばちえさんが松本案内日記を公開してくださっています。
今年は前日入りして大濠公園辺りでまったり散歩したのがすごく楽しかったので、来年も前日入りしようと目論見中。
来年の0日目計画がはかどるエントリーです😆


今回すごく感じたのは、「ソフトウェアは人が作っている」ということ。
だから、その人を知っていた方が、もっと楽しめる、ということ。
コミッターの方々とせっかくお会いしてお話する機会がたくさんあったのに、感謝を伝えるしかできなかったので、もっと人のことを知ろうと思いました。

繰り返しになるんですが、セッションは難しいので、わからないことだらけでした。

ただ、話をしている方々、みんなすごく楽しそうなんですよね。
「俺の書いたコードすごいでしょ!見て!」みたいな感じ。

それが格好よくて強烈に憧れたし、自分もああなりたい、と思いました。
ので、コード書いてゆきます!